う飄々(仮)

いうてまじめやで。

極意、カンザスシティシャッフル

 

あまのじゃく? あるいはそうかもしれない。

 


J. Ralph - Kansas City Shuffle (Lucky Number Slevin)

 

「みんなが右向きゃ左向け」ってのがカンザスシティシャッフルのルールだ。

 

ラッキーナンバー7

この映画のどんでん返しに一発KOされた。

どんでん返しそのものは人気のある演出手法で、映画にかぎらずフィクションではよく使われる。そういうのをいくつか見てちょっと手慣れてくると、得々として「読めた」宣言をする人がいる。(自分もよくする。が、大体間違う)

結末を予想しながら見るのはサスペンス要素を楽しむ方法のひとつだからどんどんやるべきだと思うけど、たまに「先が読めた」を「つまらん」の意味で、映画に文句を言う方向で使う人もいる。普通に「おれ頭いい」と思って喜べばいいのに。僕ならそうする。

ラッキーナンバー7はどんでん返しの「作法」に優れた映画だと思う。騙す快感、してやったり感が出ているし、そのやり方がいかにもクールだ。

だからこの映画に対して「結果が知れている」という理由でされる批判はお門違いとは言わないまでも、それだけじゃリーチが足りないと思う。トカゲの尻尾を掴んでつかまえたと叫ぶような。

 

小・中学校とバスケをやっていて、フェイントするのが好きだった。 

ミニバスも部活も心底から楽しくプレイすることはできなかったけど、相手を騙すととても気持ちいいということだけは学んだ。フェイントに引っ掛けることが自分の中ではゴールを決めること以上の主目的になった。

そこから高じて騙される気持ちよさも知るようになった。フェイント遊びの延長としてフィクションが好きになっていったんだと思う。

で、騙す「作法」とか言い出したらなんとなく高級なイメージになるし、それを踏まえたフリをしながらいろいろなフィクションに騙されることは、僕にとって欠かせない最高の遊びになった。

騙されることは得意だと言ってもいいと思う。

 

もし騙される快感を手に入れようとするなら、とても気持ちよく騙してくれる「ラッキーナンバー7」は嘘偽りなくオススメ。マジで。