生きてることがつらいなら、
森山直太朗の歌に「生きてることがつらいなら、いっそ小さく死ねばいい」という歌詞がある。
僕はそれを初めて聞いたときから、なるほどその通りだなと思ってきた。
「死ねばいい」ではなく「小さく」に注目して。(説明)
たしか高校生のときからだ。
高校生のときといえば、初めてエヴァンゲリオンをチラッと見て、すぐ嫌いになったのもこの頃だった。
あの頃は「エヴァンゲリオン発信!」だとか、リーチの時にかかる音楽とか、残酷な天使のテーゼとか、いちいち全部が癪に障った。
たぶん今から思うと決定的だったのはシンジ君の「逃げちゃダメだ」と連呼する場面だった。
高校の頃は余裕がなくてなんとなく追い詰められていたからあれを見て「本当に最悪だ」と思った。
ブームになってる雰囲気もあって、惜しみない嫌悪を向けることができたんだけど、今思うとハマってたに等しいなと思う。
じっさい、エヴァンゲリオンQはけっこう好きだし。
とはいえ、エヴァンゲリオンフリークの弟は、「破はいいけどQはあれ」と言ってたりするから、ちぐはぐなのかもしれないけど。
ちぐはぐは措くとして、自分なりにエヴァに対する心変わりを分析してみると、僕自身、作品をネタとして消費できるだけの余裕(のようなもの)を得たのが大きいと思う。
でもやっぱり主人公(ヒーロー)が「逃げちゃダメだ」と言わなくなったことが一番大きいんじゃないか。
しかし、まあ、とにかく、
高校生にむかって「逃げちゃダメだ」なんていう奴は汚い嘘つきだ。断固粉砕してやる。
死ぬんじゃなくて「小さく死ねばいい」
本当に無理なときは逃げればいい。
そういうことをふと思った。